医院からのお知らせ
田町駅前の歯医者さんが、子どもと安心して小児歯科に通うためのポイントを解説!
25.02.14
カテゴリ:医院からのお知らせ
お子さんのいる方は、子どもの歯科診療はどのように通えば良いのか、悩むこともあるでしょう。今回は、子どもと安心して小児歯科に通うためのポイントについて解説していきます。
Contents
小児歯科はいつから受けることができるの?
小児歯科は、歯が生えてきたら受診することができます。明確な年齢・月齢は定められていません。歯が生える前のお子さまでも「物をお口周辺にぶつけてしまった」など、お口周辺の診察を受けたい場合には、小児歯科のある歯科医院の受診をして問題ありません。
お子さまが、自分で診療台に座れるようになったら、様々な処置を行えるようになります。それまでは、保護者の方が抱っこをするなどして、お口の中の状態を診察します。
子どもの虫歯治療の方法と保護者の方へのお願い
子どもの場合の虫歯治療も、基本は大人と変わりません。虫歯になってしまった部分の歯質を取り除き、詰め物などをして修復します。
虫歯の進行度別に治療方法を解説していきましょう。
・CO(シーオー)
いわゆる初期虫歯の状態です。まだ穴はあいていないので、治療をする必要はありません。虫歯が進行しないように、定期的にフッ素塗布を行うなど、予防処置が大切になります。
・C1
虫歯が歯の一番表面のエナメル質まで進行した状態です。乳歯は虫歯の進行が早いので、穴があいてきてしまったら、早めの治療が必要になります。
虫歯部分を削り取り、コンポジットレジンという歯科用のプラスチック材を詰める治療を行います。
お子さまがまだ治療ができない年齢の場合には、虫歯の進行止めを塗布しながら、治療ができるようになるまで待ちます。
・C2
虫歯がエナメル質の下の象牙質にまで進行した状態です。冷たいものや温かいものがしみるなどの症状が出てきます。ただし子どもは、歯の痛みを訴えるのが難しい場合があるため、周囲の大人が気づいてあげなくてはなりません。乳歯は痛みを感じにくい場合もあり、お子さま自身は何も感じていないこともあるでしょう。歯科医院を定期的に受診することで、虫歯の早期発見ができます。
虫歯の治療は、虫歯部分を削り取り、詰め物をする治療になります。場合によっては局所麻酔を使いながら治療をします。
・C3
虫歯が歯の神経にまで達した状態です。お子さま自身も痛みを感じるでしょう。食事をあまり摂らない、機嫌が悪いなど、いつもと違う様子を見せているかもしれません。
歯の神経を取る治療が必要になります。治療は、歯の根の中をきれいにする必要があるため、数回かかります。
・C4
虫歯で、歯の大部分が失われてしまった状態です。この状態になるまで放置をしてはいけません。次に生えてくる永久歯がスムーズに生えてこなかったり、歯の質が弱い永久歯が生えてきてしまうこともあります。
おそらく、しっかりと噛むことも難しいですし、発音が不明瞭な喋り方をしていることでしょう。
歯のほとんどが残されていないので、残っている歯を抜く治療になります。
子どもの歯は乳歯で、いずれ抜けてしまいますが、虫歯にして良いわけではありません。乳歯の虫歯が進行すると、歯ぐきの下で萌出を待っている永久歯にも悪影響があります。
乳歯の虫歯が大きくなると、歯の質が弱い永久歯が生えてきたり、永久歯の歯並びが悪くなる原因になることがあります。また、発音や噛む力を育むのにも悪影響があります。必ず、早めに治療をするようにしましょう。
虫歯治療を受けるお子さまの保護者の方へのお願い
虫歯治療はお子さま自身の協力が必要になります。押さえつけて治療をすると、トラウマになってしまい、歯医者嫌いになってしまうことがあります。歯科医院ではお子さまにしっかり説明をしながら、お子さま自身が治療に協力してもらえるようにサポートしていきます。
歯科治療ができるのは、おおむね3歳くらいからと言われています。お子さまによって差があるので、一人一人に合わせて歯科治療を進めていきます。
お子さまができるだけ歯科治療に前向きになれるよう、また恐怖心を抱いてしまうことがないように、保護者の方は次の点に注意をするようにご協力いただきたいと思います。
・嘘をついて歯医者に連れてこない
「歯医者さんに行く」というと嫌がるお子さまもいるかもしれませんが、嘘をついて連れてこないように注意してください。子供は裏切られたと感じ、歯科治療に非協力的になってしまいます。
・歯医者さんが怖いというイメージを伝えない
普段の会話の中から、歯医者さんが怖いというイメージを与えないように注意してください。例えばお子さまが叱られるようなことをした時に「言うことをきかないと歯医者に連れて行くよ」などと伝えるのは、「歯医者=怖いもの、マイナスイメージのもの」になってしまいます。
・機嫌が良い時間帯に受診する
お腹が空いている時間や、眠い時間帯は、お子さまもぐずりがちになり、スムーズに治療が行えないことがあります。朝一番の時間や、幼稚園・保育園・小学校が終わってすぐの時間などがおすすめです。
・診療室では見守りを行う
お子さまが心配になる気持ちはわかりますが、診療室ではできる限り見守りを行ってください。保護者の方がそばにいると甘えてしまい出来なくなってしまうこともあります。
3歳を過ぎたら、自分で診療台に座れる年齢になるので、お子さまの様子を見ながら治療を進めていきますので、見守りをお願いします。
・治療が終わったらよく褒める
歯科治療が終わったら、どんな状況でも、よく褒めるようにしてください。褒められたことで、次も頑張ろうという自信になります。
子どもの予防歯科処置
子どもをできるだけ虫歯にしないためには、予防歯科を行うことが大切です。
予防歯科では、「フッ素塗布」や「シーラント」を行います。そしてお口の状況をみながら、歯みがきの指導やクリーニングを行います。
虫歯になってしまうと、治療をしないと自然には戻りません。子どもの虫歯は大人に比べて進行も早いため、あっという間に大きな虫歯になってしまうこともあります。
予防歯科で定期的に通院をすることで、お子さまのお口の健康を守ることができます。
・フッ素塗布
3ヶ月〜4ヶ月に1回程度の間隔で、歯面にフッ素を塗ります。歯みがき粉などに含まれているフッ素よりも濃度の高いものを、安全に塗布することができます。
フッ素は歯質を強くする働きがあり、虫歯予防に有効です。
・シーラント
歯の溝を樹脂で埋めて、汚れをつきにくくし、虫歯になることを予防する方法です。
乳歯の奥歯や6歳臼歯に行われることが多いです。
奥歯の溝は、場合によってはとても深く複雑で、丁寧に歯みがきをしていても、汚れが取りきれないことがあります。その部分をあらかじめ樹脂で封鎖することで、虫歯を予防します。歯を削らずに、薬を塗布して接着させますので、自分の歯を傷めることはありません。
処置をしている間、少しの間お口を開けたままにしてもらう必要があるので、お子さまがお口を開けていられるようになったら処置をすることができます。
子どもの矯正歯科治療
当院では、乳歯から永久歯の生え変わり時期にあるお子さまの矯正歯科治療も行っています。顎の骨が成長途上にあることを利用して、顎の成長をコントロールしながら、永久歯が生えるスペースを作っていきます。
これにより、永久歯列になってからの矯正治療の期間を短くすることができます。また場合によっては永久歯列の矯正治療をしなくても済む場合もあります。
矯正の開始時期は、一般的には上下の前歯が4本ずつ生え変わった頃(7歳から8歳頃)が目安となります。お口の中の状況を見ながら進めていくので、気になる場合には、歯科医師にご相談ください。