医院からのお知らせ
歯医者の治療どこまで保険適用?保険適用の範囲と自費診療の内容を解説!
25.02.14
カテゴリ:医院からのお知らせ
「保険診療」や「自費診療」という言葉を聞いたことがないでしょうか。
歯科治療には、保険診療と自費診療があります。
今回は、歯科医院での保険適用の範囲と、自費診療の内容について詳しく解説していきます。
Contents
公的医療保険の仕組み(保険診療)
「公的医療保険」とは、怪我や病気をした時に、医療費の一部を公的な機関が負担する制度のことです。
日本では国民皆保険といって、全ての人が何らかの公的医療保険に加入しています。
皆さんが持っている「保険証」はこれにあたるものです。
自己負担の割合は基本的に3割が多く、70歳以上の場合は収入によって1割〜3割となっています。
子どもの場合は、自治体によってさらに公的に医療費の負担をしてもらえることがあります。
年齢や金額は自治体によって様々です。
保険適用になる歯科治療とは
歯科治療で保険適用になるのは、「機能回復のための最低限の治療」に限られます。
治療方法や使用する材料、治療期間まで、細かく決められています。ですから見た目が良いものや機能性が高いもの、最先端の治療は保険適用外になります。
虫歯や歯周病などになった時、最低限の治療であれば、保険適用の範囲内で全ての治療を行うことができます。
保険適用の治療を具体的にあげていくと次の通りです。
・虫歯治療
・根管治療
・歯周病治療(1回でできる治療内容や、次の治療までの期間に制限あり)
・被せ物の治療(被せ物の種類に制限あり)
・入れ歯(素材やつくりに制限あり) など
自費診療の歯科治療とは
保険適用外の歯科材料を使用した場合や、審美目的の治療は、公的医療保険ではカバーすることができません。
全額自己負担となります。
保険診療と比べて費用は高くなりますが、機能的で審美性の良いものを使うことができたり、治療方法を自由に選べるなどのメリットがあります。
歯とお口の健康を最優先に考えた場合に、自費診療の方がメリットが多い場合もありますので、治療内容ごとに確認していきましょう。
自費診療になる治療は、具体的には次の治療があります。
・矯正治療
・保険適用外の材料を利用した被せ物や詰め物
・保険適用外の材料を利用した入れ歯
・インプラント治療
・歯のホワイトニング
・歯の着色除去のクリーニング など
保険診療と自費診療どちらがいいの?
保険診療は、治療費は安価ですが、治療方法や使用する材料に様々な制約があります。
一方で自費診療は、保険診療と比較して治療費は高価ですが、細かい要望に応じて治療を進めることができます。
どちらがいいかという事よりも、その時々で治療方法を選択することが重要です。
費用を重視して選ぶか、治療内容を重視して選ぶか、その時の治療内容を比較して、決めていくのが良いでしょう。
保険診療と自費診療の比較
様々な治療を例に出して、保険診療と自費診療を比較していきます。
被せ物・詰め物の比較
歯科治療で被せ物(クラウン)や詰め物(インレー)をする場合、保険診療と自費診療では、選択できる被せ物の素材が異なります。
▼保険診療の詰め物・被せ物
金属の場合は金銀パラジウム合金という銀色の金属になります。
丈夫ですが、経年劣化により変形や変質が起こります。前歯の場合には、表面にプラスチック素材が貼り付けられた前装冠もあります。
また、CAD/CAMというコンピューターで作られた白い詰め物・被せ物も保険適用になっています。
こちらはプラスチックと同様の素材です。
強度に劣りますが、白くて見た目が比較的良いです。
歯の本数や噛み合わせの状態によって適用できない場合もあります。
▼自費の詰め物・被せ物
自費の場合は、審美性が高く、耐久性、機能性も優れたセラミックやジルコニア素材のものを選択することができます。
保険適用のプラスチックとは異なり、天然の歯のような透明感のある白さを再現することができ、見た目がとても良いです。
経年による劣化もほとんど無いため、しっかりとケアをすれば、長く使い続けることが可能です。
歯を失った場合の治療の比較
歯を失った場合、保険診療ではブリッジか入れ歯の選択になります。
自費診療では、インプラント治療を選択することができます。
▼歯を失った場合の保険適用の治療
ブリッジの場合は、失った歯の両隣の歯を削って支えにして、橋渡しのように長い被せ物を入れます。
両隣の歯にかかる負担が大きいのが難点です。
また入れ歯の場合は、歯ぐきの粘膜の上に取り外し式の人工歯とその床をのせる形態のため、違和感を感じやすく、しっかり噛めないなどの問題が出やすいです。
▼歯を失った場合の自費の治療
インプラント治療を選択することができます。顎の骨に直接人工歯根を埋め込む治療です。
外科治療が必要になりますが、自分の歯のように使用することができ、周囲の歯に影響を与えません。
また自費の入れ歯を選択する方法もあります。
自費の入れ歯は、好みの素材やつくりで作製することができます。
金属のバネを無くして見た目を良くしたもの、フィット感を強くしたものなどがあります。
歯周病治療の比較
歯周病治療は、保険適用内でも行うことができますが、治療内容に制限があります。
▼歯周病の保険治療
まずはプラークや歯石の除去といった基本治療を行い、その後症状に応じて外科治療を行なって行きます。
検査と治療の内容が細かく定められており、その通りに治療を進めていく必要があります。
1回でできる治療内容が限られています。
▼歯周病の自費治療
治療内容に制限がないため、1度で多くの範囲の治療を行うことができます。
保険適用の場合と比較して、短期間で治療を進めることが可能です。
また最先端の治療を行うことができ、保険適用にならない薬剤を使用することも可能です。
自費診療にかかる費用
自費診療にかかる費用は定められておらず、歯科医院ごとに決められています。
治療によっても費用が大きく異なるため、治療ごとに費用の確認をすることをおすすめします。
当院では、治療を行う前にしっかりと相談やカウンセリングの時間を設けています。
自費診療の金額を知りたい場合には、気軽にお尋ねください。
費用や治療内容を確認してから、不明点を解決し、納得いただいてから、希望の治療を行います。
歯科治療でかかる医療費を上手に減らす方法
歯科治療をする場合、医療費自体を割引することはできませんが、上手に減らす方法として「医療費控除」を利用する方法があります。
医療費控除は、1年間でかかった医療費に対して、一定額の所得控除が受けられる制度です。
1年間にかかった医療費が10万円以上※の人が対象です。歯科治療以外の医療費も含まれ、生計を共にする家族の医療費を合算することができます。
※総所得額が200万円未満の人は総所得額の5%
歯科治療では、審美目的の施術は対象外ですが、ほとんどの治療が対象となります。
機能の回復を目的としていれば、矯正治療も対象になります。
医療費自体を減らすことはできませんが、いくらか費用が還付されますので、結果的に安くなるというわけです。
当院の治療方針
当院では、保険診療と自費診療のどちらも対応をしています。
ですが保険診療は性質上、様々な制約があるため、より良い治療をご提供できるように自費診療をおすすめさせて頂く場合があります。
治療内容に納得の上、治療方法を選択して頂きたいと思っています。
患者様の疑問や不安にお答えし、最適な治療プランをご案内させて頂きます。