一般歯科
歯科医院で入れた仮の詰め物が取れてしまった!治療期間中の注意点を解説
25.02.14
カテゴリ:一般歯科
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歯科治療では、治療の途中で「仮の詰め物」を入れることがあります。
ご自宅にいる時や外出中に、仮の詰め物が急に取れてしまうと、「このままで大丈夫なのか」と心配になってしまう患者様も多いでしょう。
今回は、仮の詰め物が入っている治療期間中の注意点について解説します。
Contents
仮の詰め物を入れる理由を解説
仮の詰め物は、最終的なものとは異なります。あとで外す必要があるため、
仮の詰め物は「歯を傷めることなく外れるもの」「簡単につけられるもの」である必要があります。
最終的なものではないため「触れると変な感じがする」ですとか「形が気になって舌で何度も触ってしまう」と感じる患者様も多いです。
治療中の歯の痛みを防ぐ
歯の神経がある歯を治療している時は、「歯がしみる」「痛む」ということあります。穴が開いていて象牙質が露出している状態だと神経に刺激が伝わるからです。
仮の詰め物をしてカバーをすることで刺激が伝わりにくくなり、治療中の歯の痛みを防ぐことができます。
治療中の歯を保護して内部に細菌が入り込まないようにする
治療中の歯で、特に歯の根の治療(根管治療)をしている場合は、根管内部に細菌が入り込まないように仮の詰め物をします。
歯の根の治療は数回かかりますので、その間は仮の詰め物になります。根管の中に薬剤を入れて、次の治療までの間に薬を効かせる必要があります。
治療期間中に、根管内に細菌が入り込んでしまうと、薬剤が効果的に働きませんので、しっかりと蓋をしておく必要があります。
治療中の歯の形を維持する
詰め物や被せ物を作る時は、歯の形を整えて型取りをしています。型取りをしてから詰め物や被せ物が出来上がるまでは、仮の詰め物で過ごす必要があります。
形成してある歯は、歯質に薄い部分があり、そのままでは割れたり欠けてしまうリスクがあります。
仮詰めをすることで、治療中の歯の形を保持し、しっかりと詰め物や被せ物が入るようにします。
治療を開始するまでの間、歯を保護する
治療をするべき歯が多数あった場合、一度に治療はできないので、すぐに治療を開始しない歯は保護するために仮の詰め物をします。
食べ物や汚れの侵入を防いだり、歯が割れてしまうのを予防します。
歯科治療で使う様々な仮の詰め物と特徴について解説
歯科医院では、用途によって仮詰めの材料を使い分けています。代表的なものを紹介します。
根管治療中の仮の詰め物
根管治療中は、根管内に薬剤を入れているため、しっかりと密閉される粘土のような素材の詰め物で蓋をします。比較的硬いゴムのような素材で蓋をします。
被せ物や詰め物を入れる前の仮の詰め物
形成した歯の形を保持し、神経がある場合は痛みを防ぐために、被せ物や詰め物が入る部分を覆います。
後々外れやすいよう、少し柔らかめの弾力性のある詰め物が入ります。
虫歯治療を始める前の仮の詰め物
しばらくの間、穴を覆っておくような詰め物になります。セメントと言われる詰め物を入れることが多く、硬い事が多いです。
ホワイトニング中の仮の詰め物
特殊な例として、ホワイトニングを希望する方で虫歯があった場合、虫歯部分を保護するための詰め物があります。
ホワイトニングが終わってから外して、白くなった歯の色に合わせて虫歯治療を開始します。
治療中の経過をみるための仮の詰め物
虫歯の治療をしている途中に、神経を取るか取らないか迷う時があります。
歯の神経を取ると歯の寿命を縮めてしまうので、歯の神経は出来るだけ取らない方が良いと言われています。
そのような場合、一旦治療を中断して、その後の痛みの様子などの経過をみて、神経を取るか取らないかの判断をする場合があります。痛みが出なければ、神経を残せることがあるためです。
歯を保護するために、セメントと言われるようなしっかりした詰め物を入れます。
仮の詰め物が入っている治療期間中に気をつけること
仮の詰め物が入っている時は、出来るだけ取れないように、注意点があります。
仮の詰め物をなるべく触らない
仮の詰め物をすると、気になって舌や指などで触りたくなってしまうかもしれませんが、なるべく触らないようにしましょう。外れることがあります。
また最終的な詰め物と違い、ざらつきなどが見られることがありますので、舌を傷つけてしまうこともあります。
仮の詰め物のある場所でなるべく噛まない
仮の詰め物は、あくまで「仮」のものなので、強くできていません。
仮の詰め物の場所で噛まないように注意し、特に硬いものやキャラメル、お餅などの粘着質なものは控えましょう。脱離してしまうことがあります。
仮の詰め物が取れてしまった場合の対処法
仮の詰め物は、取れなくなると困るものなので、後々の歯科治療の時に外れるような強度になっています。
気をつけていても仮の詰め物が外れてしまうことがありますので、慌てる必要はありません。
取れてしまったら早めに歯科医院に連絡をするようにしましょう。
必要に応じて早めに歯科医院に来院いただき、仮の詰め物を詰め直す必要があります。
詰め直しをしますので、歯科医院に連絡後、受診してください。
次の治療の予約日までが近く、患者様のご都合が合わない場合には、詰め直しをせずに次の来院まで注意して過ごしてもらいます。
歯の治療中の詰め物についてよくある質問や相談
仮の詰め物について患者様からよくある質問や相談を紹介します。
Q.仮の詰め物さえすれば、すぐに治療をしなくても大丈夫なの?
A.仮の詰め物の状態が長く続くのは望ましくありません。
歯が割れるリスクや、歯の状態が悪化するリスクがあります。最終的な詰め物と異なり、周囲に汚れが溜まり、不衛生にもなりがちです。
治療するべき歯の状態が悪化してしまうこともありますので、放置せず早めに治療を進めるようにしましょう。
Q.仮の詰め物をしている歯は歯磨きして良いですか?
A.仮の詰め物は外れやすくできているので、強く歯磨きをすると外れることがありますので、磨きすぎるのは良くありません。ただし不衛生になってしまうのも良くないので、加減が難しいと思います。
特に被せ物や詰め物の型取りをした後の、詰め物は取れやすいです。優しく磨くようにしましょう。
人によって「優しく磨く」時の強さは難しいものです。仮の詰め物をした際は、歯磨きの仕方について歯科医師や歯科衛生士にお尋ねください。
Q.仮の詰め物が取れていないのに歯がしみる感じがするのは放っておいて大丈夫?
A.仮の詰め物が取れていないと感じている場合でも、部分的に剥がれたり取れたりしている場合があります。
また、刺激が伝わりやすい象牙質が完全に覆われていないケースもあります。
我慢をせずに、歯科医院まで連絡をするようにしましょう。詰め物の状態を確認し、詰め直しをさせてもらいます。
当院のご予約・ご連絡について
「仮の詰め物が取れた」などのトラブルがあった場合には、早めにご連絡をお願いします。
当院は、24時間対応のWeb予約もありますが、急を要する場合には、診療時間内の受付への電話連絡が一番早いです。
早急に詰め直しをする必要がある仮の詰め物の場合には、早めに拝見します。
当院の診療時間
- 月・火・水・木・金 10:00〜19:00
- 土・日・祝日 9:00〜17:30
- 休診日:詳しくはお問い合わせください
当院は、土曜、日曜、祝日も診療しています。急に仮の詰め物が取れると不安になることでしょう。なるべく早めに対応させていただきます。